- タコになる(たこになる)
- 立ち合い(たちあい)
- 太刀持ち(たちもち)
- 立行司(たてぎょうじ)
- 谷町(たにまち)
- 断髪式(だんぱつしき)
- 力紙(ちからがみ)
- 力水(ちからみず)
- ちゃんこ
- ちょんまげ
- 塵を切る(ちりをきる)
- 突き押し(つきおし)⇔四つ相撲
- 付け出し(つけだし)
- 付け人(つけびと)
- 綱打ち式(つなうちしき)
- 露払い(つゆはらい)
- 面相撲(つらずもう)
- 釣り屋根(つりやね)
- 手打ち式(てうちしき)
- 手刀を切る(てがたなをきる)
- 鉄砲(てっぽう)
- 寺を切る(てらをきる)
- 電車道(でんしゃみち)
- 天皇賜杯(てんのうしはい)
- 同体(どうたい)
- 徳俵(とくだわら)
- 床山(とこやま)
- 年寄(としより)
- どっこい
- 土俵祭(どひょうまつり)
- 泥着(どろぎ)
- とんぱち
タコになる(たこになる)
思いあがって天狗になること。
立ち合い(たちあい)
仕切りの後、両手をきちんとついて両社が立ち上がる瞬間。立ち合いの一瞬で勝敗が分かれることもあり、相撲の醍醐味の一つともいえる。
太刀持ち(たちもち)
露払いとともに、横綱と一緒に土俵入りし、介添え役を担当する力士。
横綱の向かって左に位置し右手に太刀を持って土俵に上がる。
由来としては、 江戸時代の幕内力士は大名に抱えられた帯刀を許される特別な身分だった。
そのため大名から与えられた太刀をしっかりみせて土俵入りを行うという習慣があり、その名残が続いていることによるもの。
立行司(たてぎょうじ)
行司の最高位。木村庄之助と式守伊之助の二人がいる。
どちらも必ず存在するわけではなく、空位になることもある。
谷町(たにまち)
ひいき客、後援してくれる人。スポンサーのこと。
由来は大阪の谷町に住んでいた相撲好きの医者が、力士から治療費を取らなかったことから。
有名なタニマチとしては、細木数子氏や高須克弥氏が挙げられる。
断髪式(だんぱつしき)
引退した力士の髷を落とし、第二の人生への門出を祝う儀式。
関係者や兄弟弟子など、かかわりの深い人がはさみを入れ、最後に髷を落とす止めばさみは、通常師匠が行う。
力紙(ちからがみ)
土俵わきの水桶の上に備えてある半紙。力士が汗を拭いたり、身を清めたりするのに使う。
力水(ちからみず)
東西の花道に面した水桶に入った水のこと。うがいをしたり、身を清めるために使う。
先の取り組みで勝利した力士から力水を渡してもらうことを「力水をつけてもらう」という。
(敗退した力士はすぐに支度部屋に引き下がるので、勝利した力士からしか力水をつけてもらうことはできない)
ちゃんこ
一般的には「ちゃんこ鍋」のことを指すが、相撲界では力士が作る食べ物を総称して「ちゃんこ」という。カレーもちゃんこ、唐揚げもちゃんこである。
「ちゃんこ番」とは、各部屋の料理当番のことを指す。
ちょんまげ
力士の髷の総称。主に幕下以下の力士の髪形を指すが、関取以上の力士も本場所以外、普段はちょんまげを結っている。
塵を切る(ちりをきる)
塵手水(ちりちょうず)のこと。仕切りの作法の一つで、土俵に入ってから腕を左右に開き、武器を隠し持っていないことを示す動作である。
古くは野外相撲の名残で、屋外では手を清める水がないことがあったため、雑草をちぎって手を清めたことから。
突き押し(つきおし)⇔四つ相撲
組み合わずに、突きや押しを中心に攻め立て、土俵から相手を押し出す戦法のこと。
体格や筋力で劣る力士が勝つための戦法として一般的だが、 近年は貴景勝をはじめ体格に恵まれた力士でも突き押し相撲を得意とする力士が増加している。
付け出し(つけだし)
学生横綱など、学生時代や実業団時代に、学生横綱などの規定の結果を残した力士は前相撲からではなく、幕下の10枚目ないしは15枚目、または3段目の最下位からキャリアをスタートできる。
このように、前相撲を経ずにキャリアをスタートすることを「付け出し」と呼ぶ。
付け人(つけびと)
十両以上の関取に付いて、身の回りの世話をする幕下以下の力士のこと。
十両で2,3人、幕内で3,4人、横綱になると10人ほどの付け人がつく。
関取は化粧まわしなどの荷物が多く、また着替えなども一人ではできないものも多くなるため、付け人の手助けが必須である。
綱打ち式(つなうちしき)
新横綱の誕生時に、一門の力士が集まり、横綱が締める綱をより上げる行司のこと。
東京場所においては毎場所綱打ち式を行う。
露払い(つゆはらい)
太刀持ちとともに、横綱と土俵入りする介添え役。横綱土俵入りを先導する役目を持つ。
横綱に向かって右側に位置する。
由来は、高貴な人が移動する際に、世話を焼く人のことを総じて「露払い」と呼んだ。
転じて、野外相撲時代は、整備されていない草木が生い茂る中を歩いて土俵まで行くこともあったため、露払いが力士が濡れないように先導したことから。
面相撲(つらずもう)
白星や黒星のどちらかが続くこと。また、その傾向が強い力士のこと。
釣り屋根(つりやね)
土俵の上に吊られている屋根。土俵の四隅に柱を立てて、屋根を支えていた時代の名残。
かつての武蔵川理事が「観客に相撲が見えやすいように」ということで柱を廃した際に、伝統を重んじる周囲の批判への解決策として考案された。
手打ち式(てうちしき)
本場所の興行が無事に終了したことを祝う儀式。千秋楽の表彰式終了後に、結びを務めた審判委員と、その場所に新序出世した力士が土俵に上がり、お神酒を酌み交わし、呼び出しの合図で手売って締めた後、「神送りの儀式」で行司を胴上げする。
手刀を切る(てがたなをきる)
懸賞のかかった取り組みで勝利した力士が、行司が差し出すご祝儀を受け取る時の作法。
切り方は、左、右、中央の順である。
鉄砲(てっぽう)
鉄砲柱と呼ばれる柱に向かって突っ張り、手足の動きを一体化することで、突き押しを強化する稽古方法の一つ。
寺を切る(てらをきる)
ピンハネすること。
電車道(でんしゃみち)
立ち合いから一気に押されたり寄り切られたりして、土俵外で出されること。
力士の足跡が電車のレールのように残ることから、この呼び名がついた。
天皇賜杯(てんのうしはい)
本場所の幕内優勝力士に授与される銀製のカップ。昭和天皇の昭和15年に作成され、昭和51年に修理されたものが現在も使われている。
優勝した力士が理事長から受け取った後は、部屋に持ち帰らずに支度部屋で記念撮影をした後に協会が保管する。
翌場所の初日の中入り時に、優勝力士から理事長に賜杯を返還する儀式が行われ、代わりに銀製のレプリカが渡される。
同体(どうたい)
取り組み中、全く同時に土俵下に落ちる、または同じ体勢で倒れること。
行司は攻めの勢いのある方、もしくはわずかでも後に落ちたと思われる方に軍配を上げる。
土俵下にいる審判部から物言いがつくことで、勝敗が覆ったり、取り直しになることもある。
徳俵(とくだわら)
土俵を作る俵のうち、東西南北に一つずつ埋めてある俵のこと。他の俵より1俵分だけ、外側にずらしてあるため、体勢を残せて得なことからこの名がついた。
床山(とこやま)
力士の髷を結う専門職。入門後に3年の見習い期間を経て、一人前として認められる。
年寄(としより)
引退した力士で、協会運営や、弟子の指導に当たる者のこと。一般的に親方と呼ばれる。
どっこい
頑固者のこと。
土俵祭(どひょうまつり)
本場所初日の前日に、土俵上の無事を祈って行う祭り。
主に、立行司が祭主を務め、土俵の中央にカヤの実、勝栗、昆布、するめ、洗米、塩の6品を埋める。
泥着(どろぎ)
稽古場などで、まわしを付けた力士が、その上に羽織る着物のこと。古くなった浴衣を使用する。
とんぱち
勘の悪い人のこと。「トンボにハチマキ」の略から。