結びの一番終了後の弓取り式は、なぜ幕下の力士がつとめるの?

スポンサーリンク

関取は弓取り式をしない!

15日間の本場所では、その日の最後の取り組みである、結びの一番が終わると「弓取り式」と呼ばれる儀式が行われます。

弓取り式とは、勝利した力士に代わって喜びを表すべく、弓を持った力士が舞を踊り、四股を踏む儀式のことです。

弓取り式の最後に四股を踏む際には会場内から「よいしょー!」の掛け声が挙がり、とても盛り上がります。

このように、結びの一番の直後の華やかな舞台でもあるため、実力・人気・実績がある関取以上の力士が行いそうなものです。

しかし実は「弓取り式は幕下の力士が行うもの」という風習になっており、関取が弓取り式に登場することはありません。

幕下が弓取り式を行うようになったのは、成り行きだった?

では、なぜ幕下力士が弓取り式を行う風習になったのでしょうか?

その起源・時期は諸説あるのですが、昔は千秋楽には関取が出場しないで幕下以下の力士だけが出場していました。

そのため、弓取り式は幕下が行うもの、ということになり、それが現在まで続いている、ということです。

つまり、厳密に「幕下が行うもの」と決めたのではなく、なんとなく流れのまま現在まで続いているのですね。

例外的に関取が弓取り式を行ったケース

前例を重んじる角界ですが、関取が弓取り式を行ったケースも存在します。

昭和の幕内力士である大田山、大岩山という力士は、幕下時代に弓取り式を務めていました。

そして、十両、幕内と昇進しながらも、そのままの流れで弓取り式を務め続けました。
(幕下時代から弓取り式が見事で人気があったのもその理由です)

しかし、上記の例外を除いては、関取が弓取り式を務めたケースはほとんど記録には残っていません。

タイトルとURLをコピーしました